アバディーン珍道中記2003年 8月9日(土)

朝食時にケン爺はまだ寝ていた。二日酔いだろう。「昨夜は遅くまで騒いですみませんでした」と謝るとサンドラさんはニコニコしていた。

10:30 娘のいるキャンパスに向かう。娘がいつも練習している体育館のような所にリノリュームを敷いて全員の発表会が行われた。衣裳はつけているがノーメイクだ。娘達のクラスはダンス・パフォーマンスばかりだが、子供達のクラスはバレエだけでなく、コーラスやパーカッションの演奏まで行われた。このサマーコースで学んだ事の総仕上げと言う訳だ。私は写真を撮りまくったのでゆっくり楽しむ余裕は無かった。(このときの写真はこちらからどうぞ→photo)

終演後、娘を捜していると日本人のKさんが涙を一杯溜めてみんなと最後の記念撮影をしていた。彼女はこのまま列車で帰るそうで、娘は部屋に戻ったと教えてくれた。日本人のO先生も姿が見えなかった。娘の部屋に向かうとこちらもお別れの記念撮影をしていた。私のカメラにも数枚収めた。娘は友達と上手い発音の英語で別れの挨拶をしている。男の子とも抱き合って外人のようだった。日本人の2人の女性、先生方、全ての生徒、関係者の皆様、娘がお世話になりました。

重いトランクを引きずってキャンパズを後にした。途中でタクシーを拾うつもりでいたが1時間かけて宿まで歩いてしまった。今回の滞在で、バスと列車には一度も乗らずだった。

 宿に着いて、娘を連れてきたので部屋を換えてくれとケン爺に頼むと、私がここで最初の日に泊まったツインの部屋に通された。突然、娘が「痛い」と叫んだ。ベニーが出てきて娘の太ももを噛んだのだった。

 私の荷物をこちらへ移すと言うと、この部屋は娘一人で使い、私は前のままの部屋を使えと言う。「それでも良いか」と思い、そうした。暫くして娘は、早速、キーを部屋に置いたまま出てしまい、入れなくなった。ケン爺にお願いして開けてもらった。

3:00 荷物を置いてすぐに昼食に出かける。例のビストロに入って勝手に席に着くとウエイターが来て、昼食の時間はもう終わりだと言われた。娘は空腹でどこでもよいから早く食べたい様子だ。

 前に行ったピザハットに向かった。二階席はほとんど満席で窓際の席に案内された。娘は英語のメニューに慣れているようでジャガイモにチーズをのせて焼いたのと野菜のピザを注文した。前と同様、かなり待たされて料理が届いた。二人できれいにたいらげてチェックを頼んだ。娘の方が私よりコインの識別に詳しいので驚いた。ここ2・3日は出来るだけ自分で渡すようにしていたが、面倒臭いのでいつもありったけのコインを手のひらに載せて良く判らないから取ってくれと店員に頼んでいた。

昼食を終えて初めて娘と2人で街をぶらつく。娘は一番初めに温そうな上着を買った。日本に帰ったら晩秋まで出番がなさそうな物だ。99ペンス・ショップでお菓子やインスタントラーメンなど色々選んだ。

 姪への土産を捜し、ボン・アコード・ショッピング・センターで、ぬいぐるみ専門店BEAR FACTORYに入った。薄黄色のお腹がペチャンコの熊を選んでレジに持って行くとその熊を持って別の所に向かう、天井を這う直径10センチぐらいのダクトの中を白い雲のようなものが空気圧によって走っている。その出口がぬいぐるみのお腹へ突っ込まれ、好みのボリュームに綿を詰めてくれる。また、違うところに向かわされて今度は赤いハートの形をしたものを胸の部分に入れる。心臓のつもりらしい。手縫いでお腹を閉じていく。名前を選べと言うが、いらないと断る。縫っている間にたくさんの中から好みの服を選ぶ。服はもちろんサングラス、帽子、靴・・・・なんでもある。名前を選び、住所を告げると一年後にバースデーカードが届くらしい。贈り物なのでそれは断ったというか、その意味がよく判らなかった。よく考えると姪の住所は判っていたのでお願いすれば良かった。

 別の店で娘は暖かそうなパンツを買った。よほど寒いのだろう。その店は若い女の子の服専門店で例のヘソだしTシャツやポケットだらけのパンツがたくさん並んでいた。私が居ると変態親父と思われそうな店だ。

2人のお腹も熊のお腹も満腹になって両手も買い物だらけで宿に戻った。娘は自分の部屋でお菓子を食べながら寝てしまった。私はケン爺に宿泊費の精算を申し込んだ。彼はパソコンに向かっていたので、忙しいのかと思ったが、モニターを見るとトランプのゲームだった。ベッド数延べ15個、£375。精算を済ませると今晩夕食に少し贅沢するとちょうど所持金がなくなる計算だ。明日ケン爺が空港まで送ってくれると言うのでタクシー代の心配は無い。我ながら上手く使ったものだが、骸骨人形を買っていたらカードのお世話になるところだった。私もケン爺も一緒に夕食を食べる件は口にしなかった。

21:00 娘と2人で夕食に海の方へ向かった。最後は娘と一緒にフィッシュ・アンド・チップスを食べることにした。初めてそれを買った店は持ち帰り専門店なので、その近くのHanny Ramsden’sという店に入った。2階の海が見える窓側のテーブルに案内された。飲み物の注文だけ聞いてその後の料理の注文を聞きに来ないので、こちらからウエイトレスを呼びに行った。フィッシュ・アンド・チップスを注文すると、どの種類か聞き返された。

ここはフィッシュ・アンド・チップ専門のレストランのようだ。どの種類と聞かれても頭の中にはいつものしかないので「Haddock(タラ)」と答える。ウエイトレスはやや困ったようで隣の席の家族も笑っているようだ。Haddockでも色々あるのだろう。もう一度「Haddockフィッシュ・アンド・チップス」と答えると彼女は諦めた(?)。サラダも欲しいと聞くと無いと言う。何か野菜料理は有るかと聞くとビーンズしかないと言うので今度は私が諦めた。「それだけで良い」と言うと彼女は引き下がったが、暫くして又やって来て「それだけでは二人では少ないと思う」と言う。もう何でも良い、チキンを注文した。

 やがて、いつものフィッシュ・アンド・チップスが運ばれてきた。はじめからこれだと言っているのに・・・・・。今回計3回フィッシュ・アンド・チップスを食べたが、魚とポテトの位置が全て違っていた。魚が下、上、そしてここは横。チキンも普通のチキンナゲットだった。

 やっぱり野菜が欲しいのでもう一度メニューを検討すると日替わりベジタブルのようなのがある。今度はウエイターに「この野菜は何だ」と聞くとブロッコリーだと答えたのでそれを注文する。ボイルしたブロッコリーにマヨネーズをつけて食べるのをイメージしたのだが、届いたものは、またもや大量のフライド・ポテトとグラタンに少量のブロッコリーと大きなバスタが入ったものだった。グラタンを少しだけ食べてポテトはお持ち帰りとなった。

 窓の外、海に向かう横断歩道がかなり盛り上げられてある。車は嫌でも減速し徐行しないと飛び跳ねてしまう。合理的な横断歩道だが、運転手はこのシステムに慣れていないで突っ込んでしまうと空を飛ぶ事になる。もし、アバディーンでドライブすることがあれば要注意!高カロリーで満腹になり勘定を頼む。支払ったお金のつり銭をいつまで待っても持ってこないので、レジに行って「釣銭をくれ」というと笑顔でくれた。

かくして娘とのアバディーンの夕食は無事終了。帰りにいつものコンビニで飲み物を仕入れ、毎日世話になった店主と別れの挨拶をした。部屋に戻って娘に私の部屋のシャワーを勧める。私は娘の部屋で待ったが、またこの部屋のテレビが映らない。土曜日なのでいい番組があるような気がする。その夜、私の部屋で娘とテレビを見た。ハロウィンのホラーものだった。娘は怖がっていたがいつの間にか寝てしまっていた。後で私が娘の部屋に行って寝ようと思っていたが私もいつの間にか眠ってしまった。

とうとう最後の夜になってしまいました。
あす、父娘は無事に日本へ帰ることができるのでしょうか?
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